本田圭佑「虚像と実像」(5)ガンバジュニアユース失格の真相

公開日: 更新日:

■ミニゲームとフルコートでの試合はまるで別人

 そんなコーチ陣の期待とは裏腹に、上野山らが「もっと走れ!」と口を酸っぱくして指導しても、本田は頑として聞き入れなかった。

「あまり動かないで済むミニゲームでは抜群の存在感を示すのに、フルコートでの90分間の試合になると、途端に目立たなくなってしまう。ガンバ大阪の育成方針は、当時も今もパスを出して走る『パス&ゴー』という基本を選手全員に徹底させます。チームの一員として“走れない”のはネックです。何度も何度も本人と話をしました。でも圭佑は走ろうとはしなかった」(上野山)

 本田のサッカースタイルは、ガンバ大阪には相いれなかった。

 少しずつ、そして確実に本田の存在感は薄れていった。同期の中で家長ら主力が順調に頭角を現していく中、サブメンバーとして取り残されていく日々。本田はおくびにも出さなかったが、焦燥感にさいなまれながら練習をこなしていたはずである。

 本田の「走らない」には「ある病気」が関係していた。
(敬称略=つづく)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  5. 5

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  1. 6

    「好感度ギャップ」がアダとなった永野芽郁、国分太一、チョコプラ松尾…“いい人”ほど何かを起こした時は激しく燃え上がる

  2. 7

    衆院定数削減の効果はせいぜい50億円…「そんなことより」自民党の内部留保210億円の衝撃!

  3. 8

    『サン!シャイン』終了は佐々木恭子アナにも責任が…フジ騒動で株を上げた大ベテランが“不評”のワケ

  4. 9

    ウエルシアとツルハが経営統合…親会社イオンの狙いは“グローバルドラッグチェーン”の実現か?

  5. 10

    今井達也の希望をクリアするメジャー5球団の名前は…大谷ドジャースは真っ先に“対象外"