釜本邦茂氏「足りなかったのは、アイデアではなく勇気」

公開日: 更新日:

 W杯のギリシャ戦は「勝ち点3を積み上げる」ことが必要だった。そのために何をすべきだったか?

 勇気を持ち、リスクを背負いながらゴールを目指す。美しいゴールじゃなくてもいい。肩や背中でもいい。当たり損ないでもいい。何が何でも相手ゴールにボールを押し込んでやる……そういう気持ちが、日本選手から感じられなかった。何よりも「勇気」が伝わってこなかった。

 相手エースFWが前半35分に負傷してベンチ送りとなり、3分後にはアンカー役のMFが2枚目の警告で退場になった。数的不利になったギリシャは、なりふり構わずに自陣をガッチリ守ってきた。不用意に縦パスを入れてカットされ、ギリシャ得意のカウンターで逆襲を食らうことは避けたい。しかし、背が高くてフィジカルの強いギリシャ相手にサイドからクロスを送っても、簡単にハネ返されてしまう。

 ここで「勇気」が欲しかった。カウンターのリスクを覚悟の上で前線の選手にボールをスパッと当て、そこから局面を打開してシュートに持ち込んで欲しかった。

 しかし、ギリシャ戦の90分間を通して、日本選手が積極果敢に縦パスを送った場面は、ほんの数回しかなかった。とても残念でならない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾