V打で初貢献「男泣き」も…不透明なSB松中の出場機会増

公開日: 更新日:

「どうしましょう。なんかやばいです……」

 昨10日の日本ハム戦。こう言ってお立ち台に立つなり目頭を押さえ始めたのがソフトバンクの松中信彦(40)だった。

 3-3の同点で迎えた五回2死一、二塁。細川の代打として打席に立ち、160キロ右腕の大谷から勝ち越しの左翼線適時二塁打。このところ代打専門で出番が激減、今季初めてチームに貢献できた喜びもあってか、涙腺が緩んだのだろう。

 しかし、冷静に見ればこの涙、「自業自得」と言えなくもない。

「平成唯一の三冠王」と一目置かれるはずの松中が、近年代打専門に成り下がっているのは、長谷川、中村、柳田ら若手選手の成長や自身の故障によるものだけではない。自らの「身勝手な言動」が多すぎるからだ。チームより自分の調整を優先することは球界内では有名で、自らの起用法に不満があるとキレることもしばしば。その最たる例が昨年6月の「事件」だ。

 交流戦優勝を決めた試合での起用法に不満を爆発させた松中は試合中に首脳陣と衝突した。直後に行われた試合後の優勝セレモニーをボイコットして、チームの和を重んじる秋山監督が激怒。「懲罰」として無期限の二軍調整を言い渡されたこともあった。そんな「模範にならないベテラン」だからこそ、今季も出場機会が限られているのだ。たまの活躍による「男泣き」を見て、「何をいまさら」と冷めているファンやナインも少なくないだろう。

 お立ち台では「この年でまた野球を勉強させてもらっている」とも話した松中。その言葉が本当かどうかは、今後のプレー、言動をもう少し注視する必要がある。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  2. 2

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  3. 3

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 4

    「べらぼう」大河歴代ワースト2位ほぼ確定も…蔦重演じ切った横浜流星には“その後”というジンクスあり

  5. 5

    100均のブロッコリーキーチャームが完売 「ラウール売れ」の愛らしさと審美眼

  1. 6

    「台湾有事」発言から1カ月、中国軍機が空自機にレーダー照射…高市首相の“場当たり”に外交・防衛官僚が苦悶

  2. 7

    高市首相の台湾有事発言は意図的だった? 元経産官僚が1年以上前に指摘「恐ろしい予言」がSNSで話題

  3. 8

    AKB48が紅白で復活!“神7”不動人気の裏で気になる「まゆゆ」の行方…体調は回復したのか?

  4. 9

    大谷翔平も目を丸くした超豪華キャンプ施設の全貌…村上、岡本、今井にブルージェイズ入りのススメ

  5. 10

    高市政権の「極右化」止まらず…維新が参政党に急接近、さらなる右旋回の“ブースト役”に