楽天銀次5敬遠 野球ファンを愚弄する「タイトル争い」の醜悪
またか、である。4日のコボスタ宮城で起きた、オリックス投手陣による楽天銀次(26)への5打席連続敬遠。試合前までは打率.331の糸井(33)を.326の銀次が追う形となっており、ヒットを打たせないための露骨な敬遠策だと物議をかもした。
ただし、楽天側も被害者と呼べるかどうか。9月下旬に糸井の打率を抜いた銀次が翌日から欠場。当時は足のケガといわれていたが、再び糸井が首位打者に返り咲いた直後に出場してヒットを打ち、再逆転。その後も糸井に打率を抜かれるたびに、出場と欠場を繰り返しているのだ。
■「上原の涙」から何も変わらず
オリックスの敬遠策も銀次の欠場もベンチの指示には違いない。プロ野球ではこうしたベンチ主導のタイトル争いが頻繁に行われてきた。
松井(巨人)とペタジーニ(ヤクルト)が本塁打王を争っていた99年。このカードの最終戦では互いの投手陣が当事者たちを四球で歩かせ、ペタジーニを敬遠した上原(現レッドソックス)は勝負できない悔しさのあまり、涙を流したほどだ。