楽天銀次5敬遠 野球ファンを愚弄する「タイトル争い」の醜悪
最近では、12年の角中(ロッテ)と中島(西武)の首位打者争い。中島を四球で歩かせ、西武ファンから「死ね!」と罵声を浴びせられた藤岡は、「ベンチの指示です。僕の責任じゃありません」と、哀れにも声を震わせていた。
プロ野球ファンで知られる漫画家のコジロー氏は、「露骨な数字操作はしらけます」と、こう続ける。
「オリックスファンの中でも『銀次と正々堂々と勝負してやれ』と思ったファンもいるでしょう。あまりに露骨だと、タイトルを獲得したというより、取らせてもらった、ということになる。監督が選手を守るというのはわからなくはありませんが、もっとファン目線になってほしい。最後まで互いに全力を尽くしてやり合った結果ならば、タイトルがどちらに転んでもファンは納得します。少なくとも、『敬遠しないで勝負するなんてバカだな』なんて思うファンはいませんよ」
■ベンチは「やって当然」の態度
しかし、球界ではこうした数字操作への嫌悪感は少ない。森脇監督が「糸井だけでなく、ウチの選手は特別だから」と開き直れば、星野監督も「(敬遠は)向こうの作戦。計算していた」と淡々。むしろ、「やって当然」といったあんばいだ。評論家の山崎裕之氏が言う。