“御前試合”で萎縮プレーぱかり 阪神若手は深刻アピール不足
対照的だったのは対戦相手の日ハムだ。今季レギュラー候補が勢ぞろいしたオーダーの中で、1番・三塁でスタメン出場した昨季盗塁王の西川(22)は、紅白戦2試合で連続本塁打を放った勢いそのまま、初回に先制の口火を切る二塁打を放てば、赤丸急上昇中の7番・捕手の近藤(21)も二塁打を含む2安打で首脳陣にアピール。視察した某球団の007はこう言った。
「開幕スタメンの可能性がない阪神の若手と、そこそこ実績がある連中が、火花を散らしている日ハムの選手とは立場が違うからね。そうはいっても、西川や近藤が初球からフルスイングをしたり、総じて自分の長所を出していた。阪神の若い選手は失敗を恐れているというか、恐々と思いきりのいいプレーが少なかった。先発した3年目右腕の金田にしてもボール球が先行し、3回5安打2失点。評価していた江夏臨時コーチもがっかりしたんじゃないか」
坂井オーナーは、「次は25日に来る。若手の底上げに期待している」と言い残して帰阪した。阪神キャンプは毎年、若手が誰かしらは在阪スポーツ紙に持ち上げられるものだが、今年はそれさえないかもしれない。