2015年ハリル日本を検証 「第1ステップ」は緩やかながら進歩

公開日: 更新日:

 長めのタテパス一辺倒ではなく、FWが引いてきたところにミドルパスを送り、クサビに入ったFWがワンタッチでリターンパス。同時にFWが引いたことで生まれたスペースを活用する――という攻撃パターンだ。

 これを相手の守備陣形が崩れるまで、何度も何度も繰り返す。中央以外のサイドでも実践して、数的優位の状況をつくり出すことに成功した。これが「第3段階」である。

 サッカーに特効薬はない。監督が代わったからといって短時間に劇的に変わるものでもない。それでもハリル日本の「第1ステップ」には、緩やかながらも進歩が見てとれた。

「予選E組最下位のカンボジアから2点しか取れなかった」と攻撃陣に不満を持つ読者も多いだろう。アウェー2連戦を現地で取材し、シンガポールとカンボジアでは暑さの質が違い、コンディション調整が想像以上に難しいことを痛感した。

 例えばシンガポールでの本田は、体調が整わなくてバテバテだった。

 日本でテレビ観戦しながら、厳しい意見を言うのが専門の解説者もいるが、それではリアリティーに欠ける。これも現地で取材した実感である。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  3. 3

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 4

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  5. 5

    高市首相「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」どこへ? 中国、北朝鮮、ロシアからナメられっぱなしで早くもドン詰まり

  1. 6

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗

  2. 7

    阪神・佐藤輝明の侍J選外は“緊急辞退”だった!「今オフメジャー説」に球界ザワつく

  3. 8

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  4. 9

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  5. 10

    古川琴音“旧ジャニ御用達”も当然の「驚異の女優IQの高さ」と共演者の魅力を最大限に引き出すプロ根性