スポーツメディアがヨイショする秀岳館監督の“嫌な感じ”

公開日: 更新日:

 花咲徳栄戦では二塁走者が相手チームのサインを盗んでいると走者はもちろん、ベンチの鍜治舎監督も注意された。「選手たちには、紛らわしいことはやってはダメと言っていたので残念に思う。教育の一環としてそういうことはやってはいけない」とサイン盗みは否定したが、この監督に「教育の一環」などと言う資格が果たしてあるのかどうか。

 ベンチ入り18人はすべて熊本以外の生徒。自ら監督を務め、何度も全国優勝した大阪・枚方ボーイズの選手を根こそぎ熊本に引っ張って鍛えた成果が甲子園8強だ。大会の公式ガイドブックであるサンデー毎日増刊号の取材に「外人部隊と揶揄されることも承知しているが、まずは実績を挙げて有力選手が県外流出しないようにすること」と答えているけれど、それこそ甲子園請負監督の使命だし、「選手の流出防止」も野球部強化や商売のため。この監督が高校野球を「教育の一環」と言ったら、あくまでクラブ活動の一環として地道に生徒を指導している巷の高校教諭が目をむいて怒るだろう。

 こういった甲子園請負監督たちが、結果として野球さえうまければいい、野球で結果を残せば何をやっても許されると考える“野球バカ”を量産しているわけで、それを快挙、名調子とたたえるスポーツメディアも言語道断だ。

 その秀岳館は、準々決勝で木更津総合(千葉)に9回2死から逆転サヨナラ勝ちを収め、初の4強進出を果たした。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 2

    巨人の“お家芸”今オフの「場当たり的補強」はフロント主導…来季もダメなら編成幹部の首が飛ぶ

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  5. 5

    国民・玉木雄一郎代表の“不倫相手”元グラドルがSNS凍結? 観光大使を委嘱する行政担当者が「現在地」を答えた

  1. 6

    星野監督時代は「陣形」が存在、いまでは考えられない乱闘の内幕

  2. 7

    若林志穂さん「Nさん、早く捕まってください」と悲痛な叫び…直前に配信された対談動画に反応

  3. 8

    米倉涼子に降りかかった2度目の薬物疑惑…元交際相手逮捕も“尿検査シロ”で女優転身に成功した過去

  4. 9

    国民民主から維新に乗り換えた高市自民が「政治の安定」を掲げて「数合わせヤドカリ連立」を急ぐワケ

  5. 10

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで