パの伏兵メッタ打ち 交流戦打率20傑にセわずか4人の衝撃

公開日: 更新日:

 12年目を迎えた交流戦はまたも、パ・リーグが圧倒した。20日の2試合が残っているとはいえ、すでにパの勝ち越しが決定。セ・リーグは7年連続、通算11度目の負け越しである。19日の阪神戦に勝ったソフトバンクが「最高勝率チーム」に決まって、“優勝チーム”もこれで10度がパ球団からの輩出となった。

 交流戦のたびに両者のレベルの差が露呈する結果になっているのだが、今年はそれがより鮮明になった。いかに、セのレベルが低いか。例えば、今回の交流戦の「打撃成績20傑」である。

 打率トップはソフトバンク城所の.415。ここからズラリとパの野手の名前が並び、セで20傑に入っているのは3位の広島鈴木、5位の巨人長野、16位のDeNA筒香、19位のヤクルト山田のたった4人というありさまだ。しかも、上位に名を連ねているパの選手の名前がまた、セ関係者のショックに拍車をかける。

 評論家の橋本清氏がこう言った。

「打率1位の城所からしてそうでしょう。チームでは守備、走塁に定評のあるスーパーサブ的選手が、巨人戦で2打席連続本塁打を放ち、この日も阪神戦で満塁本塁打を打つなど、交流戦だけで5本塁打。リーグ戦では打率.282、1本塁打だったのに、セの投手相手に人が変わったように打ちまくった。日本ハムの西川(7位=.355)、ロッテの田村(8位=.352)や細谷(10位=.339)、ソフトバンクの今宮(13位=.329)も本来は守備力を買われて起用されている選手。そんな伏兵のスイングの鋭さ、思い切りの良さに驚いているセの投手が少なくありませんでした」

 交流戦開幕前までの成績は西川が.233、田村が.188、細谷が.280、今宮が.224だった。脇役にまでメッタ打ちにされたセは、来年もパの引き立て役に終わりそうである。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑