新規参入5年でCSへ DeNA前オーナーは快挙どう見た<前編>

春田真氏は現在、株式会社ベータカタリスト代表取締役ＣＥＯ（Ｃ）日刊ゲンダイ

■「素人は口出ししない」

――当初は工藤公康氏（現ソフトバンク監督）を招聘すると言われた。

「工藤さんとは一緒に食事もして、高田さんと考え方で折り合わない部分はありながらも、何となく進み始めていたのに、メディアが書いたからね。『決めてない』って言っているのに（笑い）。世間が盛り上がり、監督を代えられないという話になったが、高田さんが『ＧＭと監督という立場で一緒にやれるか分からない。オーナーがどうしてもということなら降ります』となって、僕は『いやいや、監督を選ぶのはＧＭなんですから、難しいと思うなら別の人を探しましょう』と」

――高田ＧＭに任せたわけですね。

「僕は野球の素人。どの監督がいいか分かりませんもん。口を出しても居酒屋談議になる。あの時は『どんな監督がいいですか？』という高田さんとの話の中で、発信力がある人など５つほど要望を伝えただけ。高田さんは『この人はどうですか？』と、一つ一つ聞いて下さった。こうしてくれ、というような話はしたことがない。グリエルを獲得する際も、『超一流選手が取れるチームにしていかないといけない。そうすることでチームの格も上がる』という話だったので、お願いしました。高田さんがチーム運営をする中で、獲得に反論する材料は僕らにはない。唯一あるとしたら、予算増えてますけどと言うくらい（笑い）」