コーヒーで眠気を飛ばす人ほど危ない…午後の一杯が“翌日の眠気”を招く悪循環の正体
「まだ働ける」は“カフェインの錯覚”だった
朝の出勤前に一杯、昼食後にもう一杯。残業前には、眠気を飛ばそうとコンビニでコーヒーを買い足す——。そんな飲み方が習慣になっている人も少なくないかもしれません。
「眠くなったら、カフェインを取ればいい」「砂糖の入っていないブラックなら、体への負担も少ない」
手軽に目が覚めるため、コーヒーを“疲労回復の一杯”として頼りたくなる気持ちはわかります。
しかし、コーヒーを飲んで眠気が薄れても、脳や体の疲れが回復したとは限りません。目は覚めているのに集中できない、仕事を進めたつもりなのにミスが増える。さらに、午後の一杯が夜の眠りを妨げ、翌日の眠気を強めることもあります。
私は訪問診療に携わる一方、遺伝子検査なども活用し、経営者やアスリートの健康管理を行っています。診療の現場でも、疲れを補うつもりで飲んでいたコーヒーが、かえって集中力や睡眠を崩す一因になっているケースを目にします。
眠気覚ましのコーヒーが、なぜ疲労を深める“逆効果の一杯”になり得るのか。知らず知らずのうちにハマりやすい、カフェインと睡眠の悪循環について解説します。(小倉行雄/アルゴメディカルサロン院長)
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カフェインには、眠気に関わるアデノシンの働きを抑えて覚醒を促す作用があります。ドーパミン系にも間接的に影響し、やる気や注意力の立ち上がりを助けます。
問題は、カフェインが疲労そのものを取り除くわけではない点です。
睡眠不足でも一時的に眠気を感じにくくなるため、「まだ働ける」と錯覚しやすい。ところが、脳と体の回復が進んだわけではありません。
寝不足や強いストレスが続いているときに刺激を重ねれば、目は開いていても思考がまとまらず、注意が散ることがあります。作業量は増えたのに、見直すとミスが多い。
会議では話を聞いていたはずなのに内容が残っていない...こうした状態を、年齢のせいだけで片づけるべきではありません。
また、空腹時の一杯にも要注意です。
朝食を抜き、コーヒーだけで仕事を始める人もいますが、動悸や焦り、胃の不快感が出るケースもあります。カフェインへの反応には個人差があり、若い頃と同じ飲み方が合わなくなる人もいるのです。
コーヒーを飲めば必ず仕事がはかどるわけではありません。疲れが強い日ほど、刺激を足す前に休息が必要ではないかと考えましょう。


















