健康のため「1日1万歩」はもう古い? 本当に“必要な歩数”とウオーキングの新基準
健診で運動不足を指摘されたK男さん(52歳)。「健康のためには1日1万歩」と聞き、帰宅後も歩数を稼ごうと散歩を始めた。しかし、残業の日には達成できず、休日にまとめて歩くと膝が痛む。「毎日1万歩は無理だ」と、次第に歩くこと自体が面倒になってしまった。
1万歩は目標のひとつだが、届かなければ健康に役立たないわけではない。最近の研究では、それより少ない歩数でも健康上のメリットが示されている。
■「1万歩未満では意味がない」は誤解
2025年に医学誌「ランセット・パブリックヘルス」に掲載された研究では、1日2000歩の人と比べ、7000歩歩く人は死亡や心血管疾患、認知症などのリスクが低いという関連が示された。研究者は、7000歩を現実的な目標のひとつとして提案している。
ただし、これは主に観察研究をまとめた結果であり、7000歩で必ず病気を防げると証明したものではない。また、すでに1万歩を無理なく歩いている人が、歩数を減らす必要もない。
注目したいのは、1万歩という数字に届くかどうかより、今の活動量を少しずつ増やすことだ。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では、成人は1日約8000歩以上、高齢者は約6000歩以上に相当する身体活動を推奨している。これには単なる散歩だけでなく、通勤や買い物、家事など、日常生活でからだを動かすことも含まれる。


















