日本シリーズで露呈 プロ野球から“鉄壁の守り”なぜ消えた

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■黄金時代は「原因と対策」徹底

「広岡さんは守備に関しても厳しかった。当時右翼手だったテリーの中継ミスで失点した試合があった。自宅に帰るとマネジャーから電話があり、『明日はテリーが早出して中継の練習をする。一緒に参加してくれ』という。広岡監督はミスをそのままにせず、原因を考え、必ず手をうった。今は人工芝の球場が多くなったことでイレギュラーバウンドが激減。それにより腰高や打球を待って捕る選手が増えた。キャンプでの練習はもちろんのこと、コーチは試合前のノックでは基本を徹底させ、天然芝球場ではノックの数を増やす。『イレギュラーしたから捕れなかった』ではアマチュアと同じです。さらにいえば、野手はデータやベンチからの指示だけでなく、投手の調子なども考え、自分で守備位置を決める。それが見えないファインプレーとなる」(前出の山崎氏)

 西武広島と対戦した86年の日本シリーズは、第1戦が引き分けに終わり、第8戦までもつれた。4勝3敗1分けで勝った西武の失策は8試合で2個だった。7度目の頂点に立った91年の西武は、130試合で失策は38というプロ野球記録もつくった。

 ちなみに今季(143試合)の最少はヤクルトの60個。「野手は打たなければ年俸が上がらない」とも言われるが、草野球みたいにポロポロやっては「年俸上げてくれ」とは言えまい。

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