田沢獲得のマーリンズ 「2年14億円」奮発に2つの理由
戦力だけを期待されているわけではなさそうだ。
マーリンズと2年総額1200万ドル(約14億1600万円)で契約した田沢純一(30=前レッドソックス)。マーリンズではレッドソックス時代同様、七、八回のセットアッパーとして起用される見込みだ。新たに獲得した守護神ジーグラー(前レッドソックス)へのつなぎ役を任される予定だが、マーリンズが評価したのは実力はもちろん、球団ビジネスの側面もあるからだという。
マーリンズは18年にも日本で開幕戦を実施する計画を進めている。日本での知名度を高めて日系企業からスポンサーを募ったり、日本人ファンを増やすためだ。今回の田沢獲得はイチローとともに日本開幕戦の集客の目玉にしたいとの思惑もあるとされる。日本開幕戦の入場料収入は主催球団に入るため、マーリンズはイチローと田沢を使ってひと儲けを画策しているといわれるが、それだけではない。
田沢の加入で臨時収入が見込めるからだ。田沢が社会人時代に所属したJX―ENEOSは北米市場開拓を進めており、現地で積極的に広告展開している。今季まで田沢がプレーしたレッドソックスにも協賛しており、本拠地フェンウェイパークには「ENEOS」の看板が掲げられた。
金額などレッドソックスとの詳細な条件は不明だが、マーリンズがスポンサー契約を交わせば年間で億単位の収入が見込めるそうだ。