2冠に躍り出た広島・鈴木誠也 三冠王の障壁は今季もG坂本

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 広島の危機を救ったのは新4番だった。

 鈴木誠也(22)が、2本塁打を含む3安打5打点の活躍で、チームの連敗を「4」で止めた。

 1点を追う七回2死一塁から、この日2本目となる7号逆転2ランを左翼席へ。五回に3点差をひっくり返された嫌なムードを吹き飛ばし、「最近、いいところで打てなかったから今日は良かった」とホッとした表情。緒方監督は「4番として本当にチームを救う一打を打ってくれる。頼もしい。どんどん成長していくね」と目を細めた。

 10日現在、打率.312、7本塁打、27打点。本塁打と打点はリーグトップタイの2冠に躍り出た。筒香や山田といった実力者が軒並みWBC後遺症に苦しむだけに、三冠王も夢ではない。

 昨季は打率.335、29本塁打、95打点。リーグ優勝後、自身初のタイトルとなる首位打者を本気で狙いにいった。最終的に.344だった巨人の坂本に逃げ切られたが、シーズン終盤、鈴木はこう漏らしていた。

「打っても打っても、あっち(坂本)も打つから追いつかない。3割5分近いんだから正直きつい。まあ、(坂本)勇人さんを超えないとタイトルは取れないということなんですね」

 今年もその坂本が.381と打率トップを快走している。三冠王を狙うとすれば、最大の障壁は昨季同様、坂本になりそうだ。

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