横綱稀勢の里が「休場」 負け越し濃厚となった終盤で決断

公開日: 更新日:

 注目の力士が千秋楽を待たずに土俵から姿を消すことになった。

 今場所は不調が続いていた横綱稀勢の里(30)が夏場所11日目の24日、欠場した。3月の春場所で痛めた左上腕付近の負傷が完治せず、前日の10日目に2連敗で4敗目を喫して不振だった。稀勢の里の休場は大関時代の14年初場所千秋楽以来2度目。これで今場所は4横綱のうち、鶴竜に続いて2人目の休場となった。

 横綱にとっては最悪の結末を迎えた。患部の状態が思わしくないため、場所前から「休場すべき」という声が上がっていた。先代師匠の故・鳴戸親方(元横綱隆の里)から「休場はするな」と叩き込まれていたからだろう。休場をすすめる声をはねのけて強行出場を決めたのは、他ならぬ稀勢の里自身だ。それを10日目を終えて負け越しが濃厚となったからといって休場では、それこそ横綱としての責任放棄と取られても仕方がない。

 場所前、左が思うように使えない横綱を「出るも地獄、休むも地獄」と評したのは解説者の北の富士(元横綱)だ。

 稀勢の里はその言葉が身にしみていることだろう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性