引退の宮里藍も 日本スポーツ界に欠けたメンタルへの理解

公開日: 更新日:

「他の競技に比べて、日本の女子プロはメンタルの重要性を理解していないように思う。メンタルというと、心の病気と結びつける人もいるようです。試合で緊張する、プレッシャーがかかってミスをする、そういうことがメンタルの問題とは思っていないのでしょう。『ここぞというときに緊張するのは気持ちが負けているからだ』と、自分を責めている選手もいます。メンタルだけではない。選手は常にアンテナを立て、最新のトレーニング、栄養学、サプリメントなどについてある程度は知っておかなければなりません。全米女子オープン優勝が目標だった宮里藍選手は自己分析力に長け、メンタルの重要性を認識していたのでしょう」

■いまだにまかり通る「スポ根」精神

 記者会見では父親の優さんが、「メカニックは進化したが、(日本では)メンタルの科学的分析が遅れている。そこに(藍は)選手を助けることができると思う」と娘の今後について指摘した。

 日本スポーツ界はいまだに“スポ根”がまかり通る。ゴルフでは技術と体力があれば精神面は克服できると考え、気合でメンタルはいかようにもカバーできるというのだ。しかも女子プロのコーチは父親か、プロ資格もないコーチと称する人間が、ツアー会場で一人でも多くの選手と契約しようとたむろしているのが現状だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    公明票消失で自民衆院「東京選挙区」が全滅危機…「萩生田だけは勘弁ならねぇ」の遺恨消えず

  4. 4

    星野監督時代は「陣形」が存在、いまでは考えられない乱闘の内幕

  5. 5

    「自維連立政権」爆誕へ吉村代表は前のめりも、早くも漂う崩壊の兆し…進次郎推しから“宗旨変え”

  1. 6

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 7

    国民民主党・玉木代表「維新連立入り」観測に焦りまくり…“男の嫉妬”が見苦しすぎる

  3. 8

    自民「聞いてないよォ」、国民・玉木氏「どうぞどうぞ」…首相指名の行方はダチョウ倶楽部のコント芸の様相

  4. 9

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  5. 10

    「ガルベスと牛乳で仲直りしよう」…大豊泰昭さんの提案を断固拒否してそれっきり