1年半で頂点に 平野美宇の“進化の秘密”指導コーチに聞く

公開日: 更新日:

 29日にドイツで開幕した世界卓球。メダルを目指す平野美宇(17)は31日未明にダブルス、31日夜(ともに日本時間)にはシングルスに登場する。今年1月の全日本卓球で日本のエース、石川佳純(24)を破って史上最年少優勝(16歳9カ月)を果たすと、4月のアジア選手権では中国勢を連破して日本人21年ぶりの頂点に。平野を指導するようになってわずか1年半で世界トップクラスに押し上げた、JOCエリートアカデミー女子監督の中澤鋭コーチ(38)を直撃した。

■「何が変わるの? なんでやるの?」

 2015年10月、中澤コーチが担当コーチになる前、平野は「守りの卓球」だった。強豪の中国人選手に勝つため、それを「攻めの卓球」へ大きくシフト。全日本で戦った、同級生の伊藤美誠(17)は「中国人選手とやってるみたいだった」と舌を巻いた。しかし、「中国式」の確立は簡単ではなかった。

「コーチになったばかりの頃、平野は指導者から言われることを全部『はい、はい』と言って聞くタイプだったのに、しばらくしたら、『今までこうしていたのに、何で次はその練習をやるの』『そうやることで何が変わるの』とうるさくて。練習中は驚くほど慎重で、何度も聞いてくるし、納得できないとやらないので、いちいち説明しないといけない。質問がすごく多くて、新しい戦術を練習し始めるまでにすごく時間がかかりました。僕ひとりの力では説明が足りなくて理解してくれないときは、他の指導者も交えて一緒に説明することも結構あります。探究心が強く、一度理解したことや納得したことは徹底してやるので、そういう部分は素晴らしいと思う。全日本(卓球)の決勝みたいに、戦術をすべて納得したうえで力を発揮できれば良い試合ができる」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る

  4. 4

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 5

    西武は“緩い”から強い? 相内3度目「対外試合禁止」の裏側

  1. 6

    「1食228円」に国民激怒!自民・森山幹事長が言い放った一律2万円バラマキの“トンデモ根拠”

  2. 7

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  3. 8

    辞意固めたか、国民民主党・玉木代表…山尾志桜里vs伊藤孝恵“女の戦い”にウンザリ?

  4. 9

    STARTO社の新社長に名前があがった「元フジテレビ専務」の評判…一方で「キムタク社長」待望論も

  5. 10

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは