河治良幸
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河治良幸

1973年8月、東京都生まれ。青山学院大卒。サッカー専門紙「エル・ゴラッソ」日本代表担当。近著に「サッカー観戦バイブル」(成美堂出版)。

セネガル編<上>デュエルを避けつつカウンターに勝機を

公開日: 更新日:

 ――どうやってデュエルの発生回数を下げるか? ひとつの方策として、日本が得意とする素早いボール回しから、ボールポゼッション(ボール保持率)を上げていくというのも効果的なのでは?

「デュエルで日本がセネガルを上回ることは難しく、特にまともなコンタクトプレーで勝つのは至難のワザです。いかにして数的優位の状況をつくるか、が重要になってきます。実はセネガルというのは、グループリーグで対戦する3カ国の中でボールポゼッションの比率が一番高い国なんですよ。その生命線はセカンドボールで、日本が攻撃していても中盤でのボールロストは命取りです。あとデュエル勝負になった際、守備の陣形が破綻しないようにDFが連係しつつ、アタック&カバーの意識を持ち続けることが、非常に重要になると思います」

 ――コロンビアなら左MFハメス、セネガルでは右ウイングのマネと警戒を怠ってはいけない絶対的エースがいます。他にも要警戒選手はいますか?

「英プレミアリーグでゴールを量産したマネはもちろん、攻撃陣にベテランのソウ、マメ・ディウフ、ニアング、ケイタとフィジカル勝負にたけたアタッカーがメンバー入りしました。彼らと対峙した時はインターセプトを狙ったり、ファウル気味のプレーなど“頭を使ったデュエル”の必要性が増すでしょう。ただしコロンビア戦同様、自ペナルティーエリア近辺でのファウルは避けたいですね。セネガルにはFW以外に192センチCBカラ、195センチCBクリバリ、196センチCBサネ、189センチCBのクヤテとハイボールにめっぽう強い選手が4人もいます。キッカーのマネのクロスは正確無比。彼らの頭にピタリと合ったら、日本選手には止める術がないでしょう。CKやFKを与えない。これもセネガル戦で気を付けたいポイントのひとつです」

(つづく)

【連載】ロシアW杯 日本の対戦国を徹底分析

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