著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

全仏で完全復帰も若手台頭 錦織圭を待ち受ける厳しい前途

公開日: 更新日:

 錦織圭の全仏オープンは4回戦までだった。故障・休養明けから初のメジャー出場に注目が集まったが、第7シードの23歳、ドミニク・ティエムに2―6、0―6、7―5、4―6。完敗といっていいだろう。

 ティエムとの対戦成績は、これまで錦織の2戦2勝で1セットも与えていなかった。そこに、もしかしたらの期待があり、本人も「ナダル以外の選手に壁は感じていない」と自信を語っていた。

 だが、それは2016年までの記録で、ティエムは錦織が途中離脱した昨年に羽ばたいた若手の旗頭――この“時差”に休養明けの難しさがある。

 1回戦からマクシム・ジャンビエ、ブノワ・ペールの一発屋を退け、3回戦では逆に粘りにたけたベテランのジル・シモンを冷静沈着にストレートで葬ってきた。

 この時点で、故障からの完全復帰を口にし、ボールを自由自在に散らす“危険な圭”に戻っていた。

 コーチ陣もマイケル・チャンを筆頭に変わらぬ顔ぶれで、家族席には恋人の姿もあり……我らが錦織圭は、8強入りした昨年までの域に達したといっていい。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動