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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

トカゲ歩きの効果 ダニエル太郎が体現した“継続は力なり”

公開日: 更新日:

 驚きの春になった。川内優輝のボストンマラソン優勝も仰天ニュースだったが、錦織圭の復活を待つ男子テニスで、ダニエル太郎がツアー初優勝したのには驚いた。

 日本の男子としては松岡修造、錦織圭、杉田祐一に次ぐ史上4人目の快挙だ。

 前々回、「クレーはダニエル太郎の季節」と書いた。書きはしたものの、まさか優勝するとは思わなかった。イスタンブールのATP250でのこと。ダニエルは当初、同じ週のポルトガルのエストリル250の予選に出場するつもりでいた。直前にイスタンブールで本戦ダイレクトインできると知り急きょ移動、そこで5勝したのだ。昨シーズンの成績が4勝10敗だったことを思えば、天にも昇る気分だろう。

 集中力が持続し、準々決勝、準決勝ともファイナルセットのブレークダウンから逆転勝ち。準々決勝では第3セットを0―4からひっくり返し、決勝でも先にセットポイントを握られながら踏ん張った。昨年秋、日本に拠点を移した転地効果は明らかだ。

 優勝賞金は7万6020ユーロ(約988万円)だが、この優勝にはもっとデカイ価値がある。

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