著者のコラム一覧
田崎健太ノンフィクション作家

1968年、京都市生まれ。ノンフィクション作家。早大卒業後、小学館入社。「週刊ポスト」編集部などを経て、99年末に退社。著書に「W杯に群がる男たち―巨大サッカービジネスの闇 」(新潮文庫)、「偶然完全 勝新太郎伝」(講談社+α文庫)、「真説・長州力 1951-2018」(集英社文庫)、「電通とFIFA」(光文社新書)、「真説・佐山サトル」(集英社インターナショナル)、「ドラガイ」(カンゼン)、「全身芸人」(太田出版)など多数。

強豪国苦戦続き ロシアW杯で格差是正の法則が働いている

公開日: 更新日:

 セイバーメトリクスの祖、ビル・ジェームズは小冊子「野球抄1983」の中でこう書いている。

〈この世にはマイナス方向の力が存在して、強いチームと弱いチーム、先制したチームと追いかけるチーム、すぐれた選手と劣った選手の格差を是正する〉

 僕なりにこの言葉をかみ砕くならば、こういうことになる。

 リーグ戦を続けると、上位チームと下位チームの差は近づいていく。強いチームと試合をこなしていくうちに、弱いチームはその強さに慣れる。そして、自らの弱点を長所に変えようという工夫を凝らす。強いチームは、そうした変化に対して心理的に追い込まれていく。そして、単純な力の差ならば、10試合やれば1試合しか勝てない強者に対しても、実際に対戦してみると2、3試合は互角以上にやれてしまう――。

 今回のW杯はそうした事態が起きている。

 優勝候補のドイツ代表の敗退。アルゼンチン代表の苦戦。ブラジル代表でさえも、最終戦に敗れれば1次リーグ敗退もあり得た。

 ビル・ジェームズが念頭に置いたのは、長期のリーグ戦での戦いであり、W杯のような短期決戦ではない。ただ、現在はデータ分析という武器がある。ビデオを解析することで、ある程度のシミュレーションが可能となる。そのため、リーグ戦を経たような弱者の兵法が当たっている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • サッカーのアクセスランキング

  1. 1

    三笘薫が左足太もも肉離れ「W杯絶望」報道も…森保監督が温める代表入りへの“秘策”

  2. 2

    酒浸り、自殺説も出た…サッカー奥大介さんの“第2の人生”

  3. 3

    中村敬斗〈前編〉中1でやってきた中村は「ミスター貪欲」だった(三菱養和サッカースクール・生方修司)

  4. 4

    中村敬斗〈後編〉「ブラジル戦の同点弾を娘とスタンドで見ながら胸が熱くなった」(三菱養和サッカースクール・生方修司)

  5. 5

    小川航基〈後編〉尻に火が付いてからの成長曲線にあの中村俊輔が驚いた(桐光学園監督・鈴木勝大)

  1. 6

    町野修斗〈前編〉想定外の珍プレーで一発退場「ホントに宇宙人なんです」(履正社高監督・平野直樹)

  2. 7

    町野修斗〈後編〉中澤佑二に怒鳴られ自ら“反省坊主”にした男の大きな転機(履正社高監督・平野直樹)

  3. 8

    小川航基〈前編〉泊りがけの遠征先で「帰れ!」と言ったら本当に帰ったが…(桐光学園監督・鈴木勝大)

  4. 9

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 10

    戦争を“利用”するFIFAや現地の驚くべき銭ゲバ…チケット代、運賃、駐車場料金が軒並み爆騰

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    《タニマチの同伴女性の太ももを触ったバカ》を2発殴打…元横綱照ノ富士に大甘処分のウラ側

  2. 2

    日本ハムは「自前球場」で過去最高益!潤沢資金で球界ワーストの“渋チン球団”から大変貌

  3. 3

    高市首相が天皇皇后のお望みに背を向けてまで「愛子天皇待望論」に反対する内情

  4. 4

    年内休養の小泉今日子に「思想強すぎ」のヤジ相次ぐもファンは平静 武道館での“憲法9条騒動”も通常運転の範囲内

  5. 5

    新庄監督にガッカリ…敗戦後の「看過できない発言」に、日本ハム低迷の一因がわかる気がした

  1. 6

    『SHOGUN 将軍』シーズン2撮影中の榎木孝明さん「世界的な時代劇映画のプロデュースに関わりたい」

  2. 7

    横綱・豊昇龍が味わう「屈辱の極み」…大の里・安青錦休場の5月場所すら期待されないトホホ

  3. 8

    和久田麻由子アナがかわいそう…元NHKエースアナを次々使い潰す日テレの困った“体質”

  4. 9

    あの細木数子をメロメロにさせて手玉に…キックボクサー魔裟斗のシタタカさ

  5. 10

    細木数子と闘った作家・溝口敦氏は『地獄に堕ちるわよ』をどう見たか? “女ヤクザ”の手口と正体