山田隆道
著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

大騒動の審判の誤審問題で決して忘れてはならないこと

公開日: 更新日:

 このところ、誤審問題が相次いでいる。中でも大きな注目を集めたのが、6月22日のオリックスソフトバンク戦だ。

 延長十回表にソフトバンク・中村晃が放った右翼ポール際の打球について当初はファウルと判定されたものの、工藤公康監督が今季から導入されたリクエスト制度(VTR検証)を求めるとホームランに変更。ところが、その試合後にオリックス・福良淳一監督が抗議したところ、審判団が再検証を経て「やはりファウルだった」と誤審を認めたのだ。

 そもそもリクエスト制度は誤審を正すために導入されたわけだが、それが新たな誤審問題を生むとは皮肉な話だ。いくらVTRで検証したところで、最終的に判定を下すのは人間なのだから、やはりヒューマンエラーは起こりうる。そう考えると「誤審の根絶」とは審判の大目標ではあるべきだが、それは選手にとっての「エラー根絶」みたいなもので、ひとつのスローガンにすぎない。

■毎度起こるバッシング

 しかし、それでも世間は誤審を容赦してくれない。毎度のことながら、誤審問題が騒がれるとネット上では有象無象の激しい審判バッシングが巻き起こる。もちろんミスをしたら批判されるのは当然なのだが、だからといって審判の権威や技量を蔑むような口汚い言葉は見聞きに堪えないときがある。なぜなら、プロ野球の審判とは基本的におそるべき技量と精神力の持ち主だからだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    小室圭さん年収4000万円でも“新しい愛の巣”は40平米…眞子さんキャリア断念で暇もて余し?

    小室圭さん年収4000万円でも“新しい愛の巣”は40平米…眞子さんキャリア断念で暇もて余し?

  2. 2
    メジャー29球団がドジャースに怒り心頭! 佐々木朗希はそれでも大谷&由伸の後を追うのか

    メジャー29球団がドジャースに怒り心頭! 佐々木朗希はそれでも大谷&由伸の後を追うのか

  3. 3
    若い世代にも人気の昭和レトロ菓子が100均に続々! 製造終了のチェルシーもまだある

    若い世代にも人気の昭和レトロ菓子が100均に続々! 製造終了のチェルシーもまだある

  4. 4
    巨人にとって“フラれた”ことはプラスでも…補強連敗で突きつけられた深刻問題

    巨人にとって“フラれた”ことはプラスでも…補強連敗で突きつけられた深刻問題

  5. 5
    長渕剛の大炎上を検証して感じたこと…言葉の選択ひとつで伝わり方も印象も変わる

    長渕剛の大炎上を検証して感じたこと…言葉の選択ひとつで伝わり方も印象も変わる

  1. 6
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7
    「監督手形」が後押しか…巨人入り目前から急転、元サヤに収まった真相と今後

    「監督手形」が後押しか…巨人入り目前から急転、元サヤに収まった真相と今後

  3. 8
    東京15区補選は初日から大炎上! 小池・乙武陣営を「つばさの党」新人陣営が大音量演説でヤジる異常事態

    東京15区補選は初日から大炎上! 小池・乙武陣営を「つばさの党」新人陣営が大音量演説でヤジる異常事態

  4. 9
    高島彩、加藤綾子ら“めざまし組”が大躍進! フジテレビ「最強女子アナ」の条件

    高島彩、加藤綾子ら“めざまし組”が大躍進! フジテレビ「最強女子アナ」の条件

  5. 10
    「救世主にはなり得ない」というシビアな見方…ピーク過ぎて速球150キロ超には歯が立たず

    「救世主にはなり得ない」というシビアな見方…ピーク過ぎて速球150キロ超には歯が立たず