男子マラソン低迷 箱根駅伝“悪者論”に名物TV解説者が反論

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 ――日本選手がマラソンでケニア勢に勝てる可能性はどうですか。駅伝をマラソンに有効活用できませんか。

「今年のボストンマラソンで、川内優輝君はケニア勢のトップに勝って優勝していますよ。雨風が強かったとか、記録が低調だったとか言って評価しない人が、日本のマラソンをダメにしている。そもそも標高2000メートルに住んでいる人と、我々の心肺機能が同じはずがない。彼らのスピードはあくまで参考で、それを軸に据えると無理が出ます。瀬古君が走っていた神宮外苑は標高30メートルですよ。でも、日本には伝統がある。一般の理解、沿道の支持は、どの国にもあるわけじゃありません。それを頼りに挑戦すれば記録は必ず向上します。世界のマラソン100傑の90%はアフリカ勢でも、もし賞金レースがなくなったら、日本は間違いなくマラソン王者に復活します。設楽悠太君は1億円もらいましたが、日本人は金を目当てにマラソンや駅伝なんか走りません。準備が大変ですから。だから引退した選手は、皆さん楽しんで走りましょうとか言って、自分では走らないじゃないですか。大会に招かれて本気で走っているのは中山竹通君と喜多秀喜君くらいです。長距離練習はそれくらい厳しくつらい。箱根駅伝は各区間がハーフマラソンの距離ですから。そんな選手を毎年、10人そろえるのは大変なことです」

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