著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

スタミナに加えスピード磨く 服部勇馬「福岡国際」Vの価値

公開日: 更新日:

 マラソンはトラック長距離の延長という考えが支配し、日本の指導者は首をかしげながらも、いや増す高速化に口を挟めなかった。例えば設楽は、準備過程で30キロ以上は走り込まない。ところが、しっかり走り込んだ服部勇馬が飛び込んできたものだから「ほら見ろ!」と喜んだわけで、その談話もうれしい。

「1キロ=3分の意識を2分59秒、2分50秒と上げていけば2時間4分台も見えてくる。これだけでは強さにつながらないから、強さも意識したい」

 箱根の2区で区間賞2度の東洋大時代、酒井俊幸監督は将来を見据え、歴代ランナーのことまで勉強させていた。そうした指導を受けたから、合宿からヒントを得ることもできたのだろう。

 さて、大迫、設楽、川内、アジア大会優勝の井上に服部を加え、男子は箱根を沸かせた人気者5人が顔を揃えた。来る東京オリンピックへの影響はもちろんだが、陸連はその代表選考に編み出したMGCの効果と自画自賛する。MGCは来年9月のレースで代表3人のうち2人を選び、残りを他の大会で選ぶ方式……これが予断を許さない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃