著者のコラム一覧
松崎菊也戯作者

53年3月9日、大分県別府市生まれ。日大芸術学部放送学科卒業後は宇野重吉らが率いる「劇団民藝」に所属。その後はコントグループ「キモサベ社中」「キャラバン」を経て、88年にコントグループ「ニュースペーパー」を結成。リーダー兼脚本家として活躍した。98、99年にはTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか!」でパーソナリティーを務めた。現在も風刺エッセイや一人芝居を中心に活躍中。

仏頂面で観戦トランプよ、属国の見せ物は面白かったかい?

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令和初の国賓」おもてなしで相撲の千秋楽が間延びしまくって凄かった。わざわざ突貫工事で作ったらしい取り付け階段みたいなのを土俵に渡して、茶坊主の先導で、

「さささ、ダァさま、こちらでざいますよ。足元お悪うございますが、どうぞどうぞ、なんだか、女は上げないだの、靴脱げだの、こざかしいしきたりござんしてね。おみ足が汚れませんよう特製のお革靴に見えるスリッパご用意させていただきやした。ひとつ、お履き替えの上、ダァさまの属国の、ちょいと、見せ物にお目汚しをいただくわけでござんすから、ええええ、まずは露払いにやつがれが、え~『表彰状、朝乃山関、あ~たぁ大相撲夏場所において、せ~せきゆうしゅうにより、ないかくそ~りだいじんはいにそのなをこくし、ながくえいよをショ~ショ~しょじょじ。あべしんぞ』な~んちって、これがね、なにしろこの杯がね、あ~た、重たい! 40キロぐらいあって、ヨッ!!

 ホレ加勢して朝乃山! 重っ! こ、腰が、いいな、離すぞ!

 え~っへっへ。次、いよいよダァさまの番でげすよ。特注のアメリカ大統領杯! 総理大臣杯より重い! ご心配無用でござんすよ。思いやり予算から作らせていただきました。オスプレイに比べりゃ安いもんで。いやこっちの話。昔のパンナム店長みたく、日本語でヒョ~ショ~ジョ~って、だめ? でさぁね~。じゃ英語で、はいどうぞ!」

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