田嶋幸三JFA会長 新型コロナ感染経緯とその後の差別と偏見

公開日: 更新日:

 そんな田嶋会長には笑うに笑えない話がある。「たとえば感染症患者を受け入れている病院で働いている医師や看護師さんたちの家族が、これまでと違うような目で見られ、肩身の狭い思いをする必要はありません。これは、誤解のないように伝えたいのですが、私が感染を公表したことで宅配便業者の配達員さんが、自宅マンションのドアの前に荷物をそっと置くようになった。でも、これってしょうがないと思うんですよ。僕自身は何とも思っていないし、全然大丈夫なのですが、何て言ったらいいのか……ある意味、こういうのは偏見ですし、差別ですよね」

■「氏名を公表したのは公人としての責任」

 そもそもあえて名前を公表したのは、確固たる思いがあったからだ。

「新型コロナは未知のウイルスです。PCR検査で一度は陰性だった人が陽性になる人もいます。それが、再感染なのか、別のウイルスなのか、まったく分かっていない。なので私は今、自主隔離しているわけですが、名前を公表するに当たって家族に迷惑を掛けることは覚悟した。仕方のないことですが、風評被害はあります。それでも公人としての責任もありますし、濃厚接触者にいち早く感染したことを知ってもらいたいと思いました」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  3. 3

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  4. 4

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  5. 5

    「高市早苗総裁」爆誕なら自民党は下野の可能性も…“党総裁=首相”とはならないワケ

  1. 6

    志村けんさん急逝から5年、更地になった豪邸の記憶…いしのようことの“逢瀬の日々”

  2. 7

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 8

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  4. 9

    広陵野球部は“廃部”へ一直線…加害生徒が被害生徒側を名誉棄損で告訴の異常事態

  5. 10

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった