今も大事に取ってある野村野球が詰まった4冊の大学ノート
野村ノート。その存在は、ファンの方の間でも有名でしょう。野村監督の著作にもあります。野村監督のミーティングの中身をまとめたものですが、当時はもちろん、そんな書籍は出版されていません。監督の話、板書を必死になってメモを取りました。僕の場合は大学ノートで計4冊、今も大事に取ってあります。
■最初のミーティングで度肝を抜かれた
ミーティングが行われていたのはキャンプ中の夕食後。毎日、夜の8~9時に行われた夜間練習の前に、選手を集めて授業が始まります。
監督就任1年目、1990年の米ユマでの春季キャンプが最初でした。野村新監督がどういう人なのか、どんな野球をやるのか、就任が発表されてからというもの、選手の間では野村監督の話題で持ちきりでした。
球団OBが監督になるケースが多い中、野村監督はヤクルトと縁もゆかりもありません。僕も監督の現役時代は映像でしか知りませんでしたが、それでも解説者、評論家として活躍されていたので、「凄い理論を持った人が来る」という印象。楽しみでもあり不安でもあり、どんな野球をするんだろう? と、興味津々でした。