柔道金メダリスト内柴正人さん 第2の人生は“銭湯のオヤジ”

公開日: 更新日:

 五輪男子柔道でアテネ・北京の2大会連続金メダルを獲得。2度にわたる紫綬褒章受章をはじめ、数々の栄誉に輝いた。本日登場の内柴正人さん(42)だ。さて、今どうしているのか?

  ◇  ◇  ◇

 「取材? 俺、銭湯のオヤジですよ」

 熊本県八代市、九州自動車道・八代ICから車で1分の温泉銭湯「つる乃湯八代店」。フロントには紺色のTシャツに短パン、キャップ姿の内柴さんがいた。

「今年1月24日からここで働いてまして、今は総責任者であるマネジャーです。とはいっても、大浴場や13室ある家族風呂、併設のビジネスホテルの管理・清掃業務、ボイラーや配管のメンテナンス、経理を含めた事務作業……、早い話が雑用含めた何でも屋さんです。アハハハハ」

 体重は現役時代から3キロ増えて約75キロ。だがTシャツ越しにも、そのマッチョぶりがわかるほど筋骨隆々。ガニ股でノッシノッシと歩く姿は、まるでゴリラのようだ。

 同店は、単純アルカリ温泉の循環掛け流しで、大浴場のほか、桧風呂、洞窟風呂などと2種類のサウナ、飲食スペースを持つスーパー銭湯スタイル。それでいて料金は税込み大人400円(!)と格安である。

「もともと水産関係の会社を経営していた橋本敏生社長が、『低料金で疲れを癒やし、ゆっくりと楽しめる場所を』との思いで始めました。だから近隣の銭湯に比べてもリーズナブルなんです。ほかに熊本店、鹿児島県出水市にも姉妹店があり、空いていたのがここのポストでした」

 それにしても、なぜ、銭湯のマネジャーになったのか? 2018年7月にキルギスの柔道連盟総監督に就任したはずだが……。

「キルギスは昨年12月に契約が終了して辞めています。で、帰国後、旧知の橋本社長にお会いした際に、『特に仕事が決まっていないならウチで働かないか?』とお誘いいただき、即決しました」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」