大関朝乃山が連敗発進…右四つ不発“歌を忘れたカナリア”に

公開日: 更新日:

 文字通り、何もさせてもらえなかった。

 14日、大関朝乃山(26)が隆の勝に完敗した。立ち合いで得意の右差しを狙ったものの、隆の勝にハズ押しで対抗されるとなす術なし。突進してくる相手を押し返せず、最後は土俵際で弓なりになってこらえるも寄り切られた。

 取組が行われたのは、結びの一番の直前。負けて控えに座った朝乃山は唖然呆然。捨てられた子犬のような表情で、終始うつむいていた。

 将来の横綱が期待される大関だって、初日から2連敗することはある。問題はその内容だ。

 ある親方は「初日の遠藤戦はまだ擁護できる」と、こう話す。

「本場所直前に横綱2人が休場し、初日はいきなり結びの一番。しかも相手はそれまで4勝6敗と苦手にしていた遠藤だ。プレッシャーで思い通りの相撲が取れなかったのは理解できる。ただ、そこで気持ちを切り替えられなかったのだろう。初日を落として余計に勝ち星が欲しいと思うあまり、立ち合いから安易すぎる右差しを狙った。今や右四つは朝乃山の代名詞。その初手でもある右差しは隆の勝ならずとも、どの力士も例外なく警戒している。いわば、自分から罠に飛び込んだようなものです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」