山田隆道
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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神優勝より大事 大山とサンズの本塁打数が気になる!

公開日: 更新日:

 私はこれだけで猛烈に感動している。あの短距離ピストル攻撃が長年のおなじみで、ホームランとなると外様のFA大砲や、他球団からのお下がり外国人に頼りっぱなしだった阪神から、生え抜きの和製大砲と自前獲得の舶来大砲が2人も同時に出現。ホームラン王なんてぜいたくなことは夢にも思っていない。ホームラン王争いの上位に彼らの名前があればいい。

■生え抜き30本以上は35年ぶり

 特に大山悠輔の個人成績にはサンズ以上に一喜一憂してしまう。今年は120試合制だから難しいかもしれないけど、最終的に30発を超えてくれたら私としては阪神優勝よりもうれしい。なにしろ阪神優勝は15年ぶり程度だが、生え抜き日本人選手の30発以上はあの掛布雅之岡田彰布以来35年ぶりなのだ。

 この人材の流動性と多様性の時代に「生え抜き日本人だから」という感情はナンセンスだとわかっているのだが、それでも無意識に大山を特別視してしまうのは、これはもう「人間の業」なのだろう。わかっちゃいるけどやめられない。業の肯定は人間の肯定だ。

 今の私は阪神の勝敗や順位を気にする日々を送っていない。しかし、大山がホームランを打ったかどうかは毎打席チェックしている。この際、チーム成績は二の次だ。最近プロ野球熱が冷めつつあった私にとって、大山のホームランは久しぶりのごちそうなのだ。

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