山田隆道
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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神・矢野監督の「藤浪続投」の判断に感じる昭和的危うさ

公開日: 更新日:

 5日の巨人戦に先発した阪神藤浪晋太郎が五回途中11失点の大乱調で黒星を喫した。長年の課題である制球難(与四球6、暴投1)がまたも顔を出し、三回までに早くも7失点。首位・巨人を追う阪神としては大事な一戦だったが、この序盤で試合が決まったようなものであった。

 普通なら三回7失点の時点で降板だろうが、阪神・矢野監督は藤浪を先述した五回途中まで続投させた。その日の阪神は13連戦の5戦目という過酷な日程の真っただ中にあったため、少しでもリリーフ陣の負担を減らしたかったのだろう。それを証拠に矢野監督は五回終了時点で11―0と巨人に大差のリードを許すと、六回からはサンズ、ボーア、梅野の主力3人をベンチに下げた。要するに、この日は負け(捨て)試合だと割り切り、主力に休養を与える判断をしたということだ。

 確かに、長いペナントレースを考えると時にはこういった休養戦略も必要かもしれない。そのぶん若手に出場機会が与えられ、彼らの成長につながるなら、短期的には捨て試合を装いつつも、中長期的には育成試合であるとも解釈できる。

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