白鵬が「力士代表」名乗る笑止 合同稽古に参戦した本音

公開日: 更新日:

 態度だけはデカいOBが久々に姿を見せ、相変わらずエラソーに振る舞う――多くの力士にとっては、そんな印象だろう。

 16日から国技館の相撲教習所で始まった合同稽古。初日は横綱白鵬(35)、新大関の正代(28)、大関貴景勝(24)ら9人の関取らが一門や部屋の垣根を越え、汗を流した。

 注目は白鵬だ。この日は相撲こそ取らなかったものの、ぶつかり稽古に正代を指名。約5分間、新大関を転がし続けて体中を砂まみれにさせた。

「(正代は)勢いがあるから、それをもらわないと」

 などと話した白鵬。もちろん、それは建前で、ホンネは勢いづく横綱候補の芽を摘むためだ。仮に正代が和製横綱となれば、いよいよメシの食い上げ。悠長に休んでもいられなくなる。その意味では、合同稽古は願ったりかなったりだろう。

 稽古後、白鵬は「(参加したのは)力士代表だからね」と胸を張った。

 いかにも「横綱らしい」言葉だが、何をか言わんや、である。休場が多いのは晩年の横綱のサガとはいえ、白鵬が考えているのは常に自分の優勝だけ。出場しても賜杯が危うくなると、躊躇せず、さっさと途中休場してしまう。それが序盤だろうが、盛り上がる終盤だろうがお構いなし。応援するファンや横綱を見たくて来場するファンのことなど考えていない。ここ3年間の16場所で皆勤はたった6場所という数字が、白鵬の態度を物語っている。

 他競技の話だが、プロ野球では松井秀喜金本知憲らは「その日しか来れないファンもいるから」と、常に全力でプレーしていた。白鵬も「力士代表」とうそぶくなら、それらしい態度を取ってほしいものだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    やはり進次郎氏は「防衛相」不適格…レーダー照射めぐる中国との反論合戦に「プロ意識欠如」と識者バッサリ

  2. 2

    長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    これぞ維新クオリティー!「定数削減法案」絶望的で党は“錯乱状態”…チンピラ度も増し増し

  5. 5

    ドジャースが村上宗隆獲得へ前のめりか? 大谷翔平が「日本人選手が増えるかも」と意味深発言

  1. 6

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  2. 7

    レーダー照射問題で中国メディアが公開した音声データ「事前に海自に訓練通知」に広がる波紋

  3. 8

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  4. 9

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  5. 10

    巨人が現役ドラフトで獲得「剛腕左腕」松浦慶斗の強みと弱み…他球団編成担当は「魔改造次第」