スケートボード西村詞音 大ケガ克服し妹と共に五輪目指す

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西村詞音(スケートボード・ストリート/22歳・木下グループ 所属)

 スケートボード世界ランキング25位(ストリート)の西村は中学時代、手話・点字部に所属していた。

「何か部活に入らないといけなくて、活動日数が月2回くらいで、一番少なかったから入部しました(笑い)。結構楽しかったですよ。“指文字”っていうのを覚えて、授業中に友達と話したりも。他には、盲目の方と話す機会をもらえて、点字ブロックって大事なんだな、自転車を止める時も気を付けよう、と思いました」

 10歳で競技を始めてからというもの、スケートボード漬けの生活だった。コンクールや修学旅行などの学校行事は大会やイベントを優先させ、欠席している。

 しかし、それだけ熱中していたスケートボードとは、計1年半ほど距離を置くことになる。高校2年の2月に大ケガを負ったからだ。

「カッコイイところを見せて、印象に残りたいと思ったんです」と、西村はこう続ける。

「憧れの選手、ウェス・クレーマーさんが所属企業のイベントで来日していました。彼はそのイベントの最終日に行われる、私も出場するDCワンメイクコンテストの審査員です。ずっと憧れの選手だったので……、私のできる技の中で一番難しい、“ヒールフリップフロントボード”をやってやろうと。事前の構想段階ではこの技は入っていなくて、プレーの最中に思い付き、ぶっつけ本番に近い形で挑戦したんです」

 一瞬のことだった。踏み込む直前には「いける」(西村)と思った。が、着地した途端に左膝に激痛が走った。動くことができずその場にうずくまり、号泣。すぐさま両親が駆け付け、ボードに座ったまま、背中を押されて退場することになった。

 後日、病院で下された診断は前十字靱帯の断裂。

「トレーニングをして筋肉をなるべく付けてから、3年の夏になって手術を受けました。ももの裏から腱を取ってきてつなげるやつです」

■妹は世界ランキング3位

 リハビリは高校を卒業してからも続いた。しかし、手術から1年が過ぎても膝の違和感は消えることがなかった。

「ちょうどその頃、アメリカで妹の碧莉(世界ランキング3位)が私と同じケガをしていて落ち込んでいたので、励ましにいったんです。そのついでに私の膝も診てもらったら、『手術が必要です』と言われて(笑い)。碧莉の1カ月後に手術を受けました」

 靱帯再々建手術の予後は順調そのもの。約半年のリハビリで、「ケガ前の状態と変わらない」(西村)状態に回復した。

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