高見盛は1年限定師匠「東関部屋」後継者不在で閉鎖の真相

公開日: 更新日:

 高見盛の事情は仕方ないにせよ、なぜ一門内から後継者が出なかったのか。部屋持ちになれるチャンスではないのか。

■建物の所有者は先代一家

「現在の東関部屋は土地は葛飾区から借りているが、上物は先代師匠の遺族の持ち物。高見盛も彼らに家賃を払っていた。潮丸の遺族と今の部屋に問題が生じていたわけではありませんが、部屋の所有権が先代側にある場合、トラブルが起こりがちなんです。過去には、先代の夫人や家族が部屋の運営方法や稽古にまで口を挟み、当代師匠とモメにモメたという例がゴマンとある。こうなると穏便に済んだ事例はひとつもない。今の東関部屋にはそんな雰囲気はなくても、今回のような部屋の継承が難しいことは、親方衆ならみんな分かってますから」(前出の親方)

 この状況で他の部屋から、「今日から俺が師匠だ」と乗り込むのは誰しも腰が引ける。弟子といっても知らない顔ばかり。東関部屋には元力士の敏腕マネジャーがいるので部屋運営に負担はかからないものの、裏を返せば自分の色も出しにくい。ハナからトラブルを抱え込むようなものなのだ。

 先代が急逝した時点で、東関部屋閉鎖は避けられない運命だったのかもしれない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  2. 2

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  3. 3

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 4

    「べらぼう」大河歴代ワースト2位ほぼ確定も…蔦重演じ切った横浜流星には“その後”というジンクスあり

  5. 5

    100均のブロッコリーキーチャームが完売 「ラウール売れ」の愛らしさと審美眼

  1. 6

    「台湾有事」発言から1カ月、中国軍機が空自機にレーダー照射…高市首相の“場当たり”に外交・防衛官僚が苦悶

  2. 7

    高市首相の台湾有事発言は意図的だった? 元経産官僚が1年以上前に指摘「恐ろしい予言」がSNSで話題

  3. 8

    AKB48が紅白で復活!“神7”不動人気の裏で気になる「まゆゆ」の行方…体調は回復したのか?

  4. 9

    大谷翔平も目を丸くした超豪華キャンプ施設の全貌…村上、岡本、今井にブルージェイズ入りのススメ

  5. 10

    高市政権の「極右化」止まらず…維新が参政党に急接近、さらなる右旋回の“ブースト役”に