有名無実で問われる大関の存在意義 いまだ揃って安泰なし

公開日: 更新日:

 大関が「無用の長物」の代名詞となる日も近そうだ。

 場所前に鶴竜、3日目から白鵬が休場した3月場所。横綱不在の本場所を盛り上げてしかるべきは3人の大関陣なのに、9日目が終わって大関陣全員が安泰の日はいまだゼロなのだ。

 22日は朝乃山(27)、貴景勝(24)は勝ったものの、正代(29)は黒星。大栄翔の回転の速い突っ張りに何もさせてもらえず、あっさり押し出された。大関の誰かが負ける日が続いている。

 言うまでもなく大関は横綱に次ぐ序列2位。そりゃあ、負けが込む場所もあるし、歴代大関陣の成績を眺めても「常に優勝争いを演じていた」者はひとりもいない。

 横綱不在となれば話は別だが、今の大関陣から自分たちが角界を背負うんだという気概や意欲は感じられない。朝乃山と貴景勝は仲良く3敗で並び、正代は5敗とカド番の足音が聞こえつつある。

 この3人中、昇進後に優勝経験があるのは昨年11月場所の貴景勝ただひとり。2横綱が5場所連続で休場しているにもかかわらず、主に平幕力士が賜杯をかっさらっていくのを指をくわえて見ているだけだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    映画「国宝」ブームに水を差す歌舞伎界の醜聞…人間国宝の孫が“極秘妻”に凄絶DV

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(22)撮影した女性500人のうち450人と関係を持ったのは本当ですか?「それは…」

  3. 3

    輸入米3万トン前倒し入札にコメ農家から悲鳴…新米の時期とモロかぶり米価下落の恐れ

  4. 4

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  5. 5

    “やらかし俳優”吉沢亮にはやはりプロの底力あり 映画「国宝」の演技一発で挽回

  1. 6

    参院選で公明党候補“全員落選”危機の衝撃!「公明新聞」異例すぎる選挙分析の読み解き方

  2. 7

    「愛子天皇待望論」を引き出す内親王のカリスマ性…皇室史に詳しい宗教学者・島田裕巳氏が分析

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    松岡&城島の謝罪で乗り切り? 国分太一コンプラ違反「説明責任」放棄と「核心に触れない」メディアを識者バッサリ

  5. 10

    慶大医学部を辞退して東大理Ⅰに進んだ菊川怜の受け身な半生…高校は国内最難関の桜蔭卒