さぁ、困った! 即戦力のドラフト1位候補を評価できない

公開日: 更新日:

 大学生投手を1位指名する球団は当然、即戦力として考えているだけにより正確に評価する必要がある。

「去年は夏の甲子園が中止になったりして高校生をきちんとチェックできなかった。自然と視察できた大学生が人気になったが、今度は高校生を見られる代わりに大学生が見られなくなった。押し出されるようにして高校生が人気になるかもしれないな」と部長は話す。

 例えば神奈川や埼玉の高校の春季大会は、各球団2人までスカウトが視察できた。センバツに続いて夏の甲子園もチェックできるようなら、高校生はある程度、正確に評価できる。

「ところで、おまえ、なんだってリストに内野手ばかり載せてるんだ? この前も、担当スカウトが太鼓判を押す外野手をおまえと見に行ったら『あんなもの、たいしたことありませんよ』なんて言ってたが……」

 部長にこう水を向けられて、一瞬、ドキッとしたね。オレが担当した外野手が今年、ようやくレギュラーに定着しかけたっていうのに、なまじっか力のある外野手が入ってきたら控えに逆戻りなんてこともある。セコイと言われるかもしれないけど、スカウトは自分が担当した選手が活躍してナンボだからね。そんな思惑が部長に見透かされたんじゃないかってヒヤヒヤしたのさ。

(プロ野球覆面スカウト)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    大谷騒動は「ウソつき水原一平におんぶに抱っこ」の自業自得…単なる元通訳の不祥事では済まされない

    大谷騒動は「ウソつき水原一平におんぶに抱っこ」の自業自得…単なる元通訳の不祥事では済まされない

  2. 2
    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

    狙われた大谷の金銭感覚…「カネは両親が管理」「溜まっていく一方」だった無頓着ぶり

  3. 3
    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

    米国での評価は急転直下…「ユニコーン」から一夜にして「ピート・ローズ」になった背景

  4. 4
    中学校勤務の女性支援員がオキニ生徒と“不適切な車内プレー”…自ら学校長に申告の仰天ア然

    中学校勤務の女性支援員がオキニ生徒と“不適切な車内プレー”…自ら学校長に申告の仰天ア然

  5. 5
    初場所は照ノ富士、3月場所は尊富士 勢い増す伊勢ケ浜部屋勢を支える「地盤」と「稽古」

    初場所は照ノ富士、3月場所は尊富士 勢い増す伊勢ケ浜部屋勢を支える「地盤」と「稽古」

  1. 6
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 7
    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

    水原一平元通訳は稀代の「人たらし」だが…恩知らずで非情な一面も

  3. 8
    「チーム大谷」は機能不全だった…米メディア指摘「仰天すべき無能さ」がド正論すぎるワケ

    「チーム大谷」は機能不全だった…米メディア指摘「仰天すべき無能さ」がド正論すぎるワケ

  4. 9
    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

    「ただの通訳」水原一平氏がたった3年で約7億円も借金してまでバクチできたワケ

  5. 10
    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”

    大谷翔平は“女子アナ妻”にしておけば…イチローや松坂大輔の“理にかなった結婚”