著者のコラム一覧
六川亨サッカージャーナリスト

1957年、東京都板橋区出まれ。法政大卒。月刊サッカーダイジェストの記者を振り出しに隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長を歴任。01年にサカダイを離れ、CALCIO2002の編集長を兼務しながら浦和レッズマガジンなど数誌を創刊。W杯、EURO、南米選手権、五輪などを精力的に取材。10年3月にフリーのサッカージャーナリストに。携帯サイト「超ワールドサッカー」でメルマガやコラムを長年執筆。主な著書に「Jリーグ・レジェンド」シリーズ、「Jリーグ・スーパーゴールズ」、「サッカー戦術ルネッサンス」、「ストライカー特別講座」(東邦出版)など。

1982年来日 韓国初のプロを率いた老監督との邂逅<下>

公開日: 更新日:

 1882年2月、読売クラブ(現東京V)と一戦を交えるために来日した韓国初のプロチーム「ハレルヤ」。試合前日の公開練習で筆者は、チームを率いる金容植(キム・ヨンスク)監督と2人っきりで会話を交わすチャンスに恵まれた。

 サッカー専門誌記者2年目の若造に金監督は練習をそっちのけで熱心に語りかけてきた。

「ハレルヤ」というチーム名にしたのは、当時「宗教活動をしないとプロのチームを作れなかった」。なので選手は全員が信者ということになっていることだった。

 その頃の日本は、まだまだアマチュア全盛の時代だった。「プロ=金に執着する者」とネガティブなイメージがつきまとった。

 韓国にしても、日本と同様に「プロ」という言葉にアレルギーが少なからずあったのだろう。それ故に「ハレルヤ」は、宗教色を帯びた形態を取らざるを得なかったようだ。

 公開練習に訪れた唯一の取材者に対して金監督が一番、力説していたのが「プロのチームを作らないとアジアは世界から取り残される」という痛切な危機感だった。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃