著者のコラム一覧
六川亨サッカージャーナリスト

1957年、東京都板橋区出まれ。法政大卒。月刊サッカーダイジェストの記者を振り出しに隔週、週刊サッカーダイジェストの編集長を歴任。01年にサカダイを離れ、CALCIO2002の編集長を兼務しながら浦和レッズマガジンなど数誌を創刊。W杯、EURO、南米選手権、五輪などを精力的に取材。10年3月にフリーのサッカージャーナリストに。携帯サイト「超ワールドサッカー」でメルマガやコラムを長年執筆。主な著書に「Jリーグ・レジェンド」シリーズ、「Jリーグ・スーパーゴールズ」、「サッカー戦術ルネッサンス」、「ストライカー特別講座」(東邦出版)など。

大学生チームは1992年のバルセロナ五輪予選で惨敗した

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 クアラルンプールで開催された最終予選では、初戦でバーレーンに6-1と大勝したものの、クウェートに1-1と引き分けると中国に1-2、韓国に0-1、カタールに0-1と3連敗を喫して6チーム中5位に終わった。

 アジアの出場枠3をつかんだのは韓国、クウェート、カタールだった。

 バルセロナ五輪本大会は、地元スペインが初の金メダルを獲得した。当時のメンバーにはジュゼップ・グァルディオラ、ルイス・エンリケ、キコ、アルベルト・フェレール、GKカニサレスといった錚錚たるメンバーが揃っていた。

 ポーランドは2度目となる銀メダルを獲得して得点王も輩出したが、その後の五輪やW杯はもちろんクラブレベルでも活躍した選手は出ていない。むしろ銅メダルを獲得したガーナのニイ・ランプティ(次代のペレと言われた早熟の天才児。その後は伸び悩んだが……)やサミュエル・クフォーの方が有名だろう。

 クフォーはバルセロナ五輪に16歳で出場。U-17W杯には2度出場して優勝と準優勝を経験した。強豪バイエルン・ミュンヘンでは欧州チャンピオンズリーグ(CL)優勝に貢献し、2001年のトヨタカップではボカ・ジュニアーズから決勝点を奪ってMVPを獲得した。

 五輪でブラックアフリカのガーナがメダルを獲得したのは、バルセロナ五輪が初めてだった(アフリカ勢では過去にエジプトが銅メダルを2回獲得している)。彼らの躍進が、次回1996年アトランタ五輪でナイジェリアの金メダル獲得につながったのかも知れない。(この項つづく)

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