著者のコラム一覧
植月正章元アシックス営業本部長

1938(昭和13)年、鳥取県智頭町生まれ。57年オニツカ㈱入社、77年㈱アシックス推進部長、84年理事、88年取締役販売促進部長、93年常務取締役アスレチック事業本部長、99年専務取締役フットウエア営業本部長。2003年任期満了に伴い退任後、兵庫陸上競技協会会長、神戸市体育協会副会長、兵庫県体育協会副会長、神戸マラソン実行委員会会長、近畿陸上競技協会会長などを歴任。

<6>世界バレー男女ベスト8の8割以上をオニツカで占めた

公開日: 更新日:

 ソ連は85年神戸ユニバーシアードでも金42個を含む84個のメダルを獲得。ソ連国内では商売にならなかったが、ここでも「アシックス」の名を世界へアピールできた。

 話を世界バレーに戻す。大会3連覇を狙った日本は最大のライバルだったソ連に敗れ2位。3位は北朝鮮だった。北朝鮮はセックスチェックで2人の選手が男性の疑いがあるとされ途中で帰国するという前代未聞の事件もあった。

 ベスト8に進出したチームのオニツカの使用率は、男子は86.2%、女子は84.1%。70年の世界バレーが「世界のオニツカ」への第一歩となった。

 この大会にはヤシカの角田武監督や東洋紡の石川春樹監督、倉紡の白井省治監督らも応援にきていた。当時、日本リーグでオニツカのシューズを履いていたのは日立とヤシカの2チームだけだったが、バルナで日本リーグの監督たちと毎日顔を合わせたことで、それまでベアーのシューズだったユニチカ貝塚、カネボウ、倉紡、東洋紡の4チームもすべてオニツカに切り替わった。

「東洋の魔女にオニツカを履かせる」

 その決意から始めた「球拾い」は思った以上の成果をあげることができた。(つづく)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性