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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

ペナントレース再開 阪神優勝の鍵を握るエースと4番のリスタート

公開日: 更新日:

 一方、打線は前半戦で20本塁打を放った怪物ルーキー・佐藤輝明を筆頭に、同じく17本のサンズと16本のマルテの両外国人の活躍が目立った。他にも近本光司糸原健斗、中野拓夢といった小兵もそろって良い働きをしていただけに、昨年28本塁打85打点の4番・大山悠輔の不振だけが大きな誤算だった。

 だからこそ、後半戦に西と大山が復調したら最強なんじゃないか、と思ってしまう。エースと4番が不振であるにもかかわらず、それでも首位に立っているということ自体がそもそもすごい。昨季の阪神巨人に次ぐ2位だったが、それは西と大山の活躍があってこその賜物だった。その賜物を今季はここまで失っているのに、昨季を上回る勝率をあげているのだ。

 一部報道によると、後半戦の開幕投手はその西だという。おそらく矢野監督のことだから、4番はやっぱり大山でいくのだろう。東京五輪の空白期間があったおかげで、なんだか新しいシーズンがスタートするような、そんな新鮮なワクワク感がある。西と大山もいったんリセットされたような気分なのではないか。


 幸い、このところのエキシビションマッチで大山が好調をキープしており、西も6日のオリックス戦で4回無失点と好投した。これはいわば新シーズンに向けたオープン戦だ。オープン戦でエースと4番が順調な仕上がりを見せているのだから、13日から開幕する後半戦という名の新シーズンが楽しみでならない。

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