巨人・原監督「あと1年」続投か…阿部禅譲が既定路線も球団が怯える“由伸の二の舞”

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阪神との首位攻防戦で1勝もできず…

 巨人が阪神との首位攻防戦で6点差を追い付かれ、痛恨の引き分けとなった。

 5日の第3ラウンドは巨人ペースだった。初回に吉川の右前打で先制すると、一塁で出場した中島が2ラン。五回には4番・岡本が藤浪から3ランを放ち、6―0と大勝ムードだった。

 しかし、六回裏の守備から坂本がベンチに退くと暗転した。遊撃に入った若林の失策から4点を返されると、七回には遊撃・広岡の失策を皮切りに2点を失い、同点に追い付かれた。改めて坂本の代わりがいないことが証明された格好だ。

 この3連戦は2敗1分け。3日の初戦は3点差を引っくり返され、4日の2戦目は1点リードの九回に、守護神ビエイラが大山に逆転サヨナラ2ランを浴びて首位から滑り落ちた。そして、この日は6点差を追い付かれるショッキングな引き分けだった。

 リーグ3連覇を狙う巨人の原辰徳監督(63)は、今季で3年契約が満了する。さるチーム関係者がこう言う。

「2018年オフの就任時から『次につなぐため』と言い続けている原監督は、今回は長期政権にするつもりはないようで、『既定路線』とされる阿部慎之助二軍監督(42)に、すんなり禅譲する気持ちが強い。ただ、阿部の方が問題で、今のところ、『まだ準備ができていない』という球団の評価がある。慎之助の準備が整うのを待つためにも、読売や球団首脳が原監督に『1年延長』を頼み込む可能性があります」

■由伸バトンタッチの2015年と状況酷似

 球団としては、このタイミングで経験の浅い次期監督にバトンを渡すのは怖さがあるのだろう。今季同様に15年シーズンも、阪神、ヤクルトの2球団と争い、ヤクルトがリーグ優勝。巨人は1.5ゲーム差の2位に終わった。

 この年、規定打席に到達したのは、打率.269の坂本と同.251の長野の2人だけ。リーグ連覇は3で途切れ、高橋由伸にその座を禅譲したことで、原監督の第2次政権は幕を閉じた。

「翌16年は阿部、村田、長野といった30代だった主力野手の高齢化が進み、岡本、桜井、重信らドラフト上位で入団した期待の若手の台頭も皆無。広島に17.5ゲーム差をつけられる2位に終わった。あの時は『原監督が世代交代を進めず、若手も育てず、ボロボロにした状態で由伸にバトンを渡した。経験もないのに、あれでは気の毒だ』と球団内でも由伸監督への同情論が多かった。17年は球団ワーストとなる13連敗を喫するなど4位、18年は3位で、リーグ優勝を経験することなく退任となった。下り坂だったチームを経験のない由伸に押し付けてしまったことは、球団のトラウマになっている。仮に次が阿部監督になるとして、同じ轍は絶対に踏ませられない。若い青年監督を2人殺すわけにはいかないと、球団は慎重になっているのです」(前出の関係者)

「レギュラー完全固定で日本一」には程遠く

 原監督は復帰した19年、143試合で113通りの打線を組んだ。すると、昨年の開幕前、「落ち着きのない野球をさせたという反省がある。理想はレギュラー8人固定。スタメンを考えなくてもいいような自立した選手をつくる。レギュラー完全固定で日本一、そして黄金期をつくり上げる」と掲げた。そんな理想のチームはつくれたのか。

 しかし、5日現在で規定打席に到達しているのは、ウィーラー、岡本、坂本、丸の4人。対する阪神は、近本、マルテ、糸原、中野、サンズ、佐藤輝、大山、梅野の8人が達しているから対照的だ。さる巨人OBが指摘する。

「15年に似ているのは、今年規定打席に達している坂本、丸、ウィーラー、投手陣も菅野や山口俊といった主戦級が30代でチームも過渡期を迎えていること。批判されることは百も承知で、日本ハムで暴力事件を起こしたばかりの中田翔を無償トレード獲得したのは、原監督がリーグワースト2位のチーム打率.247の打線に不満を持っているから。『できれば8人、メンバーを固定したい』という理想とは程遠い状態です。先発投手だって足りていないし、巨大戦力といっても内情はかなり苦しい。少なからず、由伸に申し訳なかったという気持ちが残っているであろう原監督にしても、球団に『あと1年』と頼まれれば、断れないともっぱらです」

 自身の意思とは裏腹に、原監督は簡単に辞められない雲行きになってきた。

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