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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

錦織圭は世界ランク53位 10年ぶりにあり得る「予選スタート」は逆にプラス

公開日: 更新日:

「あとは試合数です」

 そう話す錦織は、今月25日開幕のウィーン(500)、パリ・マスターズ、ストックホルム(250)と3大会にエントリーしている。ポストコロナのツアー運営は表面的には平常に戻った。ただ、上海マスターズを筆頭にして北京、楽天などアジアシリーズが中止になったしわ寄せで、余力のある若手が残り少ないヨーロッパの室内大会に殺到しそうな流れ。そこで問題になるのが錦織の53位という位置だ。パリの本戦ドローは56で大丈夫としても、ウィーンは32、ストックホルムは28――推薦枠をもらう可能性もあるが、2011年8月のワシントン以来、10年ぶりの予選スタートも十分に考えられる状況だ。

 が、それも考えようだろう。来シーズンへ向けた〈試合数〉を考慮すれば、むしろ予選でいいのではないか。若手がひしめく100位以内の力関係は拮抗し、全米ではチチパスが18歳で世界ランク55位のアルカラスに敗れ、いま行われているインディアンウェルズでは世界5位のルブレフが60位のT・ポールに敗れている。3強時代との違いだ。予選は新時代に備えたワクチン、それくらいに考える手もある。

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