東京五輪・パラの経費は1兆4530億円、追加公費ナシなんて誰が信じるのか

公開日: 更新日:

 まだ隠していないか。

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の年内最後の理事会が22日、都内で開かれ、橋本聖子会長は冒頭の挨拶で「厳しい状況でも大会開催という公約を守り、後世に残せたことは日本の国際的評価にとっても良かった」といった。

 この日の報告では、開催経費は1兆4530億円になる見通しとか。コロナ禍による大会の簡素化などで、昨年12月に発表された1兆6440億円から1910億円減となり、東京都や国の追加の公費負担はないという。

 最終的な決算は来年6月ごろになるそうだが、なにしろ都合よく公文書を改ざんする国だ。そもそも開催経費も、五輪招致段階(2013年)は7340億円だった。コロナの感染拡大で開催が1年延期されたとはいえ、この金額は信用できるのか。

 コロナ禍前の2019年12月には、会計検査院は2018年度までの6年間に国が支出した五輪関連経費の総額が約1兆600億円あったことを明らかにした。組織委と東京都の費用約2兆円と合算すると3兆円超になるとはじいたのだが、公表されていない経費がいくつもあった。ちなみに、経済波及効果の分析で知られる関西大学の宮本勝浩名誉教授は8月末、最終決算を見据え、東京オリ・パラの組織委員会、東京都、国の赤字総額は約2兆3713億円になると試算している。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

  2. 2
    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

  3. 3
    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

  4. 4
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 5
    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

  1. 6
    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

  2. 7
    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

  3. 8
    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

  4. 9
    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

  5. 10
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗