陸の孤島「晴海フラッグ」五輪効果で販売好調? 転売ヤーの皮算用は吉か凶か
大型集合住宅「晴海フラッグ」(東京都中央区)の3回目の販売が好調だという。11月に販売された631戸に対して、5546組の申し込みがあり、平均8.8倍と高倍率に。眺望のいい最上階の住戸は111倍という激戦ぶり。しかし、当初は販売苦戦が予想されていた。
坪単価300万円台は周辺エリアと比べて格安だが、最寄りの都営地下鉄大江戸線・勝どき駅まで徒歩20分前後という陸の孤島ぶり。人工島に建設される全23棟・総戸数5632のうち、4145戸という膨大な分譲戸数などがマイナス要因として挙げられていた。
さらに、東京五輪・パラリンピック選手村として使用されたが、1年の開催延期によって引き渡しが24年3月下旬にずれ込み、それを突然告知された購入者側による売り主への民事調停の申し立てなども起こった。
「埋め立て地なので首都圏直下地震が不安視されていますが、五輪開催によって眺望の良さなどが選手のインスタグラムなどを通じて知れ渡ったのもプラスでした。しかし、ファミリーやディンクスらの実需だけで、この戸数を賄うのは難しい」(不動産業界関係者)