高梨沙羅の五輪に度重なる不運 女子ジャンプの申し子はルール変更に泣かされ続けてきた

公開日: 更新日:

<競技前に全員検査でよくない? 抜き打ちじゃなくってさ>

 北京五輪で初採用された7日のノルディックスキー・ジャンプ混合団体で、高梨沙羅(クラレ)を含む強豪4カ国の女子選手5人が、スーツの規定違反で失格するという前代未聞の事態に対し、困惑の声は広がるばかり。

 失格の知らせに高梨はショックで泣き崩れたと報じられているが、高梨はこれまでも度々、ルール変更に泣かされてきた。

 幼いころから圧倒的な強さを誇っていた高梨。当時は助走のスタート位置によって加点・減点される「ゲートファクター(GF)」というシステムがあり、高梨は飛距離、飛型の両ポイントを獲得できるスタート位置をコーチと相談しながら決めていたという。ところが、2014年のソチ五輪まで1年を切った2013年6月、FIS(国際スキー連盟)は「加点目的のゲート変更は認めない」というルール変更を決定。高梨はそれまでの常勝戦術の方針転換を余儀なくされてしまった。

 そして臨んだソチ五輪。直前まで開かれていたW杯(ワールドカップ)では13戦で優勝10回という成績を収め、「表彰台は間違いない」と言われていたにもかかわらず、終わってみれば4位に。この時、高梨の優勝を阻んだのも、五輪から取り入れられることになった「ウインドファクター」というルール変更だったといわれた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  3. 3

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  4. 4

    高市政権大ピンチ! 林芳正総務相の「政治とカネ」疑惑が拡大…ナゾの「ポスター維持管理費」が新たな火種に

  5. 5

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  1. 6

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 7

    沢口靖子vs天海祐希「アラ還女優」対決…米倉涼子“失脚”でテレ朝が選ぶのは? 

  3. 8

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  4. 9

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  5. 10

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち