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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

サウェが1時間59分30秒の世界新記録 97グラム厚底シューズが変えたマラソンの現在地

公開日: 更新日:

 マラソンの世界記録がついに2時間を切った。

 4月26日に行われたロンドンマラソンで、ケニアのセバスチャン・サウェが1時間59分30秒で優勝。2位のケジェルチャも1時間59分41秒、3位のキプリモまでゾロゾロと世界記録(2時間0分35秒)を更新した。

 天井知らずのハイペースだ。ハーフの1時間0分29秒はともかく、後半が59分1秒のネガティブスプリット。40キロから1キロ=2分40秒まで上げた。今年の東京マラソンのペース設定が2分53秒前後、終盤でそれを上回った。

 ケニア出身の31歳。ケニアがマラソンに進出したのが1990年代。プロ化が進み、サウェの育ったリフトバレーに高地拠点ができた時期と重なる。時代の申し子だ。

 一昨年、高速コースで知られるバレンシアマラソンでデビュー(2時間2分5秒)、昨春のロンドン(2時間2分27秒)、秋のベルリン(2時間2分16秒)に続くマラソン4戦4勝の勢いに、厚底シューズが貢献したのは言うまでもない。

 軽量化に驚く。サウェが履いたアディダス「プロエヴォ3」は97グラムだとか。中山竹通が全盛期に履いていた超薄底シューズは約100グラムで、路面の衝撃をモロに受けながら2時間も走れば故障は必然だった。アスリートの奮闘がメーカーに素材開発を促し、メーカーの競争が記録を生んだ……。

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