著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

15日の巨人戦で快投! 幻の開幕投手・青柳晃洋が虎のエースになった日

公開日: 更新日:

 4月15日の阪神VS巨人戦は、今季の阪神にとって一番の快勝だったのではないか(まだ3勝だけど)。前日まで1勝15敗1分け、勝率たったの6分3厘。球団史上はもちろん、プロ野球史上でも最低最悪の瀕死状態で迎えた、本拠地・甲子園での宿敵(というか苦手な)巨人戦であった。

 正直、私は3連敗を覚悟していた。少なくとも初戦の巨人先発はエース・菅野智之である。今の阪神貧打線なら、全盛期の斎藤雅樹VS当時のダメ虎打線くらい、簡単に完封されてしまうのではないか。100球いかなかったりして……。

 ところが、現実はコロナの影響で出遅れ、今季初先発となった幻の開幕投手・青柳晃洋が菅野と白熱した投手戦を演じ、8回1失点の快投。打っては虎党の希望の星・佐藤輝明が菅野から決勝2ランを放ち、最終回は新クローザー・岩崎優が無失点に抑えて4-1で勝利。佐藤の一発で青柳の初勝利と岩崎の初セーブを同時に導くという、最高の結果であった。

 あの試合、なんといっても頼もしかったのは昨年の2冠右腕・青柳の落ち着いたピッチングだった。派手さはないが、変則投法から丁寧にゴロを打たせる安定感は今季も健在で、球数も少なく、見ていて危なげない。もちろん、昨季の2冠右腕だから実力があるのは当然で、今の阪神投手陣の中ではエース格なのはまちがいないのだが、なんというか、そういう当然のことをあらためて思い知らされた気がした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  2. 2

    NHK「昭和16年夏の敗戦」は見ごたえあり 今年は戦争特別番組が盛りだくさん

  3. 3

    永野芽郁が“濡れ場あり”韓流ドラマで「セクシー派女優転身、世界デビュー」の仰天情報

  4. 4

    有本香さんは「ロボット」 どんな話題でも時間通りに話をまとめてキッチリ終わらせる

  5. 5

    海星・陣内優翔は長崎県初の“完全男”だが…スカウトが「上位獲得」を渋るワケ

  1. 6

    中居正広氏は法廷バトルか、泣き寝入りか…「どちらも地獄」の“袋小路生活”と今後

  2. 7

    綾瀬はるか3年ぶり主演ドラマ「ひとりでしにたい」“不発”で迎えた曲がり角…女優として今後どうする?

  3. 8

    中山美穂「香典トラブル」で図らずも露呈した「妹・忍」をめぐる“芸能界のドンの圧力”

  4. 9

    長崎を熱狂させた海星・酒井圭一さんが当時を語る…プロ引退後はスカウトとして大谷翔平を担当

  5. 10

    安藤サクラ「柄本佑が初めて交際した人」に驚きの声…“遊び人の父”奥田瑛二を持つ娘の苦悩