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藤田信之日本実業団陸上競技連合顧問

1940年10月、京都府出身。洛北高卒業、京都市職員を経て68年ユニチカ陸上部コーチ、72年監督就任。86年ワコール初代監督、99年グローバリー初代監督、2005年シスメックス初代監督、11年同陸上部顧問退任。現在、日本実業団陸上競技連合顧問。

中国・王軍霞の世界記録を生んだのは「犬のシチュー」か、それとも禁止薬物だったのか

公開日: 更新日:

 76年モントリオール五輪を見据え、日本陸連の帖佐寛章強化委員長から「一度勉強に行け」と言われ、74年の北欧遠征に研修コーチとして同行した。国立競技場がアンツーカー(赤土)から全天候型トラックになったのは前年のことだが、陸上が盛んな北欧やバルト海を挟んだポーランドでは、田舎町の競技場も全天候型トラックだった。現地の大会は気温が下がり記録が出やすい夜に行われ、遠征中の40日間に5つの世界記録を目の当たりにし、陸上人生で最大のカルチャーショックを受けた。同時に、教え子をこんな大会に連れていきたいと思った。この体験がなければ、おそらく指導者を続けていなかっただろう。指導者こそ積極的に海外へ出て行き、強い選手を間近で見るべきだ。(おわり)

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