巨人は今オフ助っ人大量粛清! 総勢9人抱えるも円安・ドル高で想定外のコスト上昇

公開日: 更新日:

アンドリースは右打者被打率.465で0勝も年俸2.22億円

 最も値段の高いポランコは、打率.244、48打点、19本塁打で年俸は2億5000万円。28日の広島戦で12試合ぶりの一発となる同点2ランを放ったものの、とても金額に見合っているとは言い難い成績で、相手チームに緩慢な外野守備を突かれることも多い。自慢できることといえば、開幕から一軍に同行していることくらいでは寂しい。次に高給取りの同2億2200万円の先発アンドリースは、5試合に登板して0勝2敗。右打者への被打率が.465という致命的な弱点があり、二軍生活が続く。同じく先発のシューメーカーもこれまで4勝8敗。約2カ月間も白星から遠ざかり、先日二軍降格となった。同1億5000万円だ。新外国人の5人は全員1年契約である。

「球界は2020年に始まったコロナ禍により、球団経営は大打撃を受けた。19年シーズンに324億円の売り上げがあったソフトバンクは、20年から2年連続で100億円近く売り上げが減少し、それぞれ75億円超の赤字となった。広島も20年の決算で実に46年ぶりの赤字に転落。当期損失約29億円と地元紙が報じて衝撃を与えた。巨人も例外ではない。円安による助っ人の年俸問題は『誤差の範囲』では片付けられないのです」(放送関係者)

 巨人は2年目以降の外国人選手にしても、元守護神のデラロサが、開幕3戦目にドラフト3位ルーキー赤星のプロ初登板初勝利を消滅させると歯車が狂った。2度の二軍落ちを経験し、21日に約2カ月半ぶりに一軍昇格を果たしたばかり。18試合で0勝0敗1セーブ、防御率3.78だが、それでも1億8150万円と破格である。昨季守護神を務めたビエイラも9試合で0勝2敗、防御率9.82。6月21日以降、一軍での登板はなく、二軍戦で左脛骨を骨折。今季絶望となったが、1億4300万円だ。19日に一軍に合流したばかりのウィーラーも30試合の出場で打率.196、2本塁打、5打点。これでも1億1000万円だから、経営陣が頭を抱えるのも無理はない。

「年俸1億円超えのドル払いの選手たちが巨人の経営を圧迫しています。年俸3400万円と激安で前半戦にチームを牽引したウォーカー以外は全員、今季限りの可能性がある。来季に向けて、ウォーカーのように守れないけど打てるといった一芸を持つ格安の『二匹目のどじょう』を発掘しに、海外スカウトがメキシコへ飛んでいます。来季に向けて、そのまま中南米で掘り出し物を発掘する意向で、働かない高給取りたちは戦々恐々としているでしょう」(前出の球団関係者)

 巨人は広島に敗れ、56勝63敗1分けとなり、再び5位に転落した。「数撃てば当たる」方式で大量の“在庫”を抱えたものの、円安のおかげで大幅な損失額を出しそうだ。補強に関しては寛容な球団だが、こればかりは想定外だったに違いない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  2. 2

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  3. 3

    元日本代表主将DF吉田麻也に来季J1復帰の長崎移籍説!出場機会確保で2026年W杯参戦の青写真

  4. 4

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  5. 5

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 7

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 8

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾